武藤嘉紀【写真:ダン・オロウィッツ】
明治安田生命J1リーグ1stステージ最終節が27日に行われ、FC東京は清水エスパルスに3-2で勝利した。
試合後、涙を浮かべながらファン・サポーターに挨拶したFC東京の武藤嘉紀は、大勢集まった報道陣に対しこの時の気持ちを改めて説明した。
「あれだけ多くの方々が足を運んでくださって、最後まで残っていただいて本当に感謝していますし、この恩は代表だったりドイツでの結果で返さないといけない。ドイツに渡ってからもしっかり結果を出していきたい」
この試合に懸ける思いは本人が感じる以上のものだった。「いつもより力んでしまったのか、後半のはじめに足をつるという初めての感覚」があったという。
自らのゴールで花道を飾りたいという気持ちはもちろんあった。「得点がやっぱり一番欲しかった」と武藤はノーゴールを悔やんだ。しかし、こうも話している。
「でも(前田)遼一さんにアシストできたことは嬉しかった。遼一さん自身、結果が出なくて悩んでいた時期もあったと思う」と、今季加入した円熟のストライカーへお膳立てできたことを喜んだ。
マインツで新たなキャリアがスタートするが、「ドイツに行ってさらにパワーアップできるように、試行錯誤しながら得点を取っていきたい」と抱負を述べた。
大きな期待を背負っての加入となるため、重圧もあるだろう。だが、この若き日本代表は「プレッシャーはどこに行ってもかかってくると思う。そのプレッシャーも受け止めて力に変えられるようにやりたい」と、新天地で活躍する自身に思いを馳せた。
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