“アンダードッグ”として力を発揮
そんな攻撃陣の中で、今回の日豪戦のカギを握ると思われるのは、今大会の4試合全てでサイモンとの交替で起用されている長身FWのミシェル・ヘイマン。今大会ではまだ輝けずにいるが、非常に高い得点能力を誇る大型FWの存在は何とも不気味だ。
スタイチッチ監督の意図を忖度すれば、日本戦も高さと強さのヘイマンが先発で、ここぞという時に機動力のサイモンを切り札として投入して掻き回すという戦法で臨んでくるはずだ。
豪州はスキル面では日本に劣るが、前線も中盤の選手も、とにかく非常に良く頑張る。豪州は、今大会ここまでの4試合の全てで、ポゼッションは相手チーム優位に進められたが、守って凌いで数少ないチャンスを確実に物にする戦いぶりでベスト8まで勝ち上がってきた。
スタイチッチ監督も選手も、日本戦では今まで以上にポゼッションが難しくなることは百も承知。だからこそ、ある程度は日本にボールを持たせて、然るべきタイミングで奪取、そこからの素早い展開に活路を見い出すことになる。
いずれにしても、大激戦必至の日豪戦。豪州はアンダードッグになったときに、とにかく粘り強さを発揮する。マチルダスのW杯がさらに続くのかどうかは試合の結果を待つしかない。彼女たちのアドベンチャーにどんな結末が待ち構えているのか?豪州番としては、じっくりと見守る必要がありそうだ。
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