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日本代表 9年前

なでしこ次なる相手、豪州「マチルダス」とは? 粘り強さに厚い攻撃陣…侮れない“アンダードッグ”

text by 植松久隆 photo by Getty Images

王国ブラジルを撃破した粘り強さ

 ここで、豪州の今大会のここまでの戦いぶりをおさらいしておこう。W杯には95年の初出場以来、実に6大会連続6回目の出場実績を誇る豪州は、07年、11年大会に続いて、今大会で3大会連続となる決勝トーナメント進出を果たした。

 グループリーグ初戦のアメリカ戦は、互角以上に渡りあった前半を1-1のドローで折り返すも、後半に入って疲れが出てきたところの2失点で力尽きた。しかし、世界のトップ相手に充分に手応えを掴む意義深い試合となった。

 初戦を落として必勝を期して臨んだナイジェリア戦は、好調のFWカイヤ・サイモンの2得点で2-0の快勝。そして、決勝トーナメント進出を懸けて臨んだスウェーデン戦は、共にグループリーグ突破を確実にしたい両国の思惑が反映された気持ちのこもった好勝負となった。

 豪州は、相手にポゼッションを許しながらも要所を凌いでドロー決着。結果、豪州がグループ2位の座を確保して決勝トーナメントに駒を進めた。

 そして迎えた21日朝(当地時間)のブラジル戦。相手のテクニックに悩まされ、ボールを全般的に支配されながらも諦めずにチャンスが来るのを待ち続けた豪州に試合時間が残り10分を切ろうかということろでビッグチャンスが訪れた。

 その機を逃さず、この日はスーパーサブで起用されていた決定力のあるFWサイモンが決勝点となるゴールを決めて、マチルダスがブラジル撃破の大金星を挙げた。この勝利は、豪州にとって男女通じてW杯の決勝トーナメントでの初勝利となった。

 まもなく迎える日本との準々決勝で豪州は、W杯という世界最高の舞台で今までに経験のない高みでの試合を経験することになる。そんな「勝てばベスト4」というプレッシャーの掛かる対戦を前にしても、豪州サイドに気負いは一切見られない。

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