シーズンの鍵を握る今夏のパフォーマンス
CLに出場できない来季、国内でもリーグ優勝ではなくトップ4返り咲きが現実目標となるリバプールが、ワールドクラスのフィニッシャーを呼び寄せることは極めて難しい。であれば、バッカのようなトップクラスの獲得商談を早々にまとめてチーム作りを進めるに越したことはない。今春に腰を手術したスタリッジの序盤戦欠場が決まっているとなれば尚更だ。
早期リクルートの必要性は新助監督人事にも当てはまる。6月上旬に決まったパスコーの解任自体は決して悪いことではない。スウォンジー時代からのロジャースの片腕は、監督の意見には口を挟まない“イエス・マン”だったと言えなくもない。
後任には、堅守を基本としたベニテス時代の助監督アジェステラン、元CBのヒーピアといった名前が上がっているが、異なる視点で物を言える補佐官がいれば、奏功していた3バック制を止めた昨季終盤の選択ミスや、練習での取り組み不十分を思わせる拙い対セットプレー守備といった監督の落ち度も解消できるのではないだろうか?
選手とスタッフの双方に求められる「即戦力」の獲得。下手をすれば途中解雇も現実的な来季、ロジャースによるリバプール復興プラン継続の鍵は今夏のパフォーマンスが握っている。
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