柏に勝利をもたらしたエドゥアルド【写真:Getty Images】
明治安田生命J1リーグ1stステージの第13節延期分が23日に行われ、15位と苦しむ柏レイソルはホームでガンバ大阪に1-0の勝利を収めた。
これまで15試合を消化してホーム未勝利が続いていた柏は、ついに日立台のファンに歓喜をもたらした。12分、9試合ぶり先発の秋野央樹が蹴ったFKにエドゥアルドが頭で合わせて先制点を挙げると、その1点をしっかりと守り切って8試合ぶりの勝ち点3をもぎ取った。
柏の吉田達磨監督は試合後の記者会見でG大阪の強力攻撃陣をしっかりと抑えこみ、決勝ゴールも奪ったエドゥアルドを「いまとても成長している選手」と称賛する。
今季は主力の1人として多くの試合に出場してきたが、吉田監督は「ゲームの中で自分をコントロールできなくなる場面が多々ある選手で、いままでもそれが理由でゴールを失うことが1回や2回ではなかった」と、これまでのエドゥアルドの評価を明かした。
しかし、すでに自分を見失うかつてのようなエドゥアルドはいない。「いまはとても安定している」と吉田監督もその成長ぶりに目を見張る。
その要因はライバルの中谷進之介が自分の代わりに出場し、チームに貢献できる姿を見せたことにあるようだ。同じポジションの選手が活躍したことで闘志に火がつき、急成長につながったと吉田監督は見ている。
そして「周りの日本人選手の信頼をだんだん勝ち取っている」と、チーム内での居場所を見つけたこともプレーに好影響を与えているようだ。
監督から称賛されたエドゥアルドは「チーム全体の勝利」ということを強調しつつ「自分たちを信じてプレーすることが足りなかったが、今日は自分たちが勝てると思ってプレーできた」と、自信が勝利につながったとG大阪戦を分析する。
決勝ゴールもチームメイトのおかげと謙遜したが、吉田監督が指摘したコミュニケーションや周囲との信頼向上も実感しているようだ。
「外国人選手として日本でやっている以上、コミュニケーションというのは出てくるし、時にはすごく早くしゃべらなくてはいけないこともある。喋らずともアイコンタクトという形もある。チームメイトはよくしゃべりかけてくれ、ポルトガル語で話してくれる選手もいるので、非常にうまくコミュニケーションが取れていると思う」
吉田監督はエドゥアルドを「これからチームとともに向上を続けなければいけない1人」と評し、さらなる奮起を促したが、本人も現状を十分に理解している。昨年はU-21ブラジル代表にも招集され成長著しい若き守備者は、周囲のサポートを力に換えながらさらなる高みを見据えている。
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