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代表 9年前

“夜明け前の野心”が躍動したが――。危うさの消えないU-21独代表。88年以来の五輪出場なるか

text by 本田千尋 photo by Getty Images

来季バイエルンへ。ペップも高く評価するキミッヒ

 しかしフォラントは「情勢は危険だ。チェコとの試合は極めて難しいものとなるだろう」と言う。3-0とスコア上は快勝だったが、ドイツ代表がパフォーマンスの上で初戦の躓きを引きずったのも事実だった。

 相手を振り切る2ゴールを挙げたにもかかわらず、主将は「デンマーク代表戦と同じようなプレーをすれば、チェコ代表を破るのは難しい」と快勝にも気を緩めるところはない。

 それでも初戦に比べれば、キミッヒの言うようにドイツ代表は「安定して」力強さを増したところはある。22日付のキッカー紙が、仕事をしたフォラントだけではなくキミッヒとユネスにも「1」を付けたように、デンマーク代表戦では、ブンデスリーガの次世代の芽が光った。

 昨季はシュトゥットガルトからのレンタルで2部のライプツィヒでプレーしたジョシュア・キミッヒは、7月からバイエルン・ミュンヘンに完全移籍することが既に決まっている。監督グアルディオラはキミッヒを高く評価し、新シーズンのプランに入れているという。

 キミッヒは「まったくの新しい世界で新しいチャレンジになる。エキサイティングな日々が始まるだろう」とバイエルンで始まる新シーズンに胸を躍らせる。

 ポジションの重なるシュバインシュタイガーについては「ロール・モデル」と目標にしつつも、「シーズンが始まれば僕たちはチームメイト同士で、ある程度はライバルだ」と確かなプロ意識も持ち合わせている。

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