セルビアに苦しめられた優勝候補ドイツ
セルビアがドイツを急襲する。8分、ギンターの縦パスを高い位置でカットして、ショートカウンターを仕掛ける。最後にジュリチッチはクノッヘの股を抜くと、テア・シュテーゲンの逆を突いてゴールを決めた。0-1。
2015年6月17日、U-21欧州選手権がチェコで開幕した。グループAに入ったドイツ代表は、初戦をセルビア代表と戦う。先制ゴールを奪ったジュリチッチが「疑いなく優勝候補の一角」と言うように、ブンデスリーガの主力クラスを揃えたドイツ代表だったが、全体をコンパクトに保ち、ボールを奪えば即座に速攻を仕掛けてくるセルビア代表に苦しんだ。
ジャンは「試合開始早々にチームはナーバスに見えた」と振り返っている。ドイツ代表の動きは明らかに重い。まるでコンディションの調整に失敗したかのようだった。対照的にセルビア代表の仕上がりは良かった。18日付のキッカー紙は「驚くほど精力的な敵」と記している。ドイツ代表が初戦の入り方に失敗したのは明らかだった。
16分、ドイツ代表が地力を見せる。リトリートしたセルビア代表を前に、左のヨナスから右サイドのフォラントへ斜めにパスを入れる。フォラントはエリア手前のジャンへ戻す。ジャンは切り返してブラザナッチを交わすと、ボールをゴール左隅にねじ込んだ。1-1。
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