三冠獲得でマドリーを皮肉ったピケ
スペイン代表は、ユーロ予選でベラルーシを僅差で抑え、グループ内2位のポジションをキープしたが、今回スペイン代表のピッチ上での戦術などは、殆ど話題にならなかった。話題はジェラール・ピケ一色だった。
全ての発端は、バルセロナが欧州クラブ史上初の2度目の三冠(リーガ、チャンピオンズリーグ、国王杯優勝)を制覇し、サポーターと共にカンプ・ノウで行なった祝賀パーティで、ピケがマイクを持ったことから始まった。
ピケは、三冠を手にするまで容易ではなかったこと、サポーターへの感謝などを述べた後に、そのスピーチを「ありがとう、ケビン・ロルダン。全ては君と共に始まった」の言葉で終えたのだ。
その一言を放つやいなや、トップチームの選手はピケになだれ込み、言葉の意味を理解したスタンドは拍手と大爆笑で包まれ、カンプ・ノウの記者席のジャーナリストは明日の見出し、今夜のスポーツニュースの話題はこれで決まったなと一斉に苦笑した。
マドリードダービーでレアル・マドリーがアトレティコのスタジアムで負けを喫した後に、クリスティアーノ・ロナウドが自宅で一部のチームメートと共に誕生日を開き、激しいブーイングを浴びたのは記憶に新しいことだろう。
その情報が漏れるきっかけになったのが、このパーティに主賓の一人として招かれていたコロンビア出身の歌手、ケビン・ロルダンだ。
実際、このマドリードダービーでの黒星をきっかけに、レアル・マドリーが下降線をたどったという見方が国内にはあり、三冠を手にしたピケは宿敵を皮肉ったわけだが、それに黙っていなかったのがマドリーを支持するメディアだ。