吉田麻也【写真:Getty Images】
【日本 0-0 シンガポール 2018年ロシアW杯アジア2次予選】
W杯に向けた予選の第一歩。圧倒的に試合を支配した日本だったが、格下シンガポール相手にスコアレスドローで終えた。
前回大会予選の初戦、同じくホームでの北朝鮮戦も大苦戦を強いられたが、その試合には吉田麻也という救世主がいた。
その吉田は「結果的に勝ち点1しか取れなかったですし、予選の難しさやサッカーの難しさを非常に感じている」とスコアレスという結果に悔しさをにじませる。
1月のアジアカップでは準々決勝敗退に終わり、W杯に続く惨敗として日本代表に暗い影を落とした。最悪の記憶は未だ日本の選手たちの心を支配している。
その2つの惨敗を経験した吉田は「いつまでも同じところでお山の大将になっていてはダメ。シンガポールがそうであるように、他のアジア諸国も強くなっていると思うので、あぐらをかいていたら足もとをすくわれる」と、今後に向けた危機感を口にした。
試合後のブーイングにも「ホームで明らかに格下と評価されているチームに勝てなければ当然」と理解を示し、落胆の表情を隠すことはなかった。
しかし、ポジティブな要素がないわけでない。「8月にアジアの大会があって、監督のやりたいサッカーがもっと浸透すると思うし、9月にまた選ばれるかどうかで競争意識も生まれてくる。監督が言っているように競争はもっとし烈になっていくと思う」と吉田は語り、激しいポジション争いがチームを成長させると指摘した。
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