本田圭佑【写真:Getty Images】
【日本 0-0 シンガポール 2018年ロシアW杯アジア2次予選】
無得点で試合終了の笛を聞いた日本代表。大黒柱のFW本田圭佑も最後まで沈黙した。
試合後には、勝利を信じてやまないサポーターからブーイングも飛んだ。これについては「そういう結果だったので当然だと思います。むしろ優しいくらいだと。サンシーロは50倍くらいのブーイング浴びせるんで」と、“12番目の選手たち”の不満に理解を示した。
試合を通して、日本は中央からの崩しにこだわった。これについて本田は「どちらかというと狙い通りだった」と明かしている。あれだけ攻めてもゴールが奪えないと、アジアカップのUAE戦などが思い出される。ただ、本田は「完全に比較することはできない」と話し、こう続ける。
「UAE戦はGKがあたってたわけじゃない。(日本が)自滅したというところですよね。枠に入ってなかったらそりゃ入らへんわっていう。今日はそういうところでは全ては比較できないかなと思ってます」
確かにこの日は、シンガポールのGKがファインセーブを連発していた。本田はそれを引き分けの言い訳にするつもりはないが「こっちが悪かったですけど、向こうも当たっていた」と、相手守護神のパフォーマンスを称賛した。
ヴァイッド・ハリルホジッチ監督が就任してから、日本は縦に速いサッカーを展開してきた。だが、シンガポールは裏のスペースを空けてはくれなかった。これは予想されていたことだが、アジアで戦う上での課題が改めて浮かび上がることとなった。
「アップテンポのサッカーをしてきた流れで、いきなりこういう状況に追い込まれた。その切り替え、臨機応変さが足りなかった」。本田はそういって悔しさをにじませた。
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