「次に向けて勝つためにやらなきゃいけない」
「前に速い時間帯はあってもいいですけど、それが全てではないというか、サイドで開いてボールを受ける時間帯もあってもいいですよね。上に行けばいくほどそんなに簡単に裏を取れるわけではないんで。
もちろんファーストチョイスはどんどん裏に飛び出していくことですけど、それがダメだった場合に、もっとうまくポジショニングを考えてやっていきたい。逆に裏が空いてるんだったら3トップが裏を狙って、自分がちょっとタイミングずらして入っていけばいいんでね。
貴史が入った前4枚の関係はもっと積み重ねていきたいですね。ホンマの試合で結果を残さないと自信は得られない」と彼は彼なりにイメージを描きつつ、何とか宇佐美の加わったアタッカー陣の理想型を構築したい考えだ。
2008年5月のコートジボワール戦(豊田)で国際Aマッチデビューを飾った香川にとって、W杯予選を戦うのは3度目。エースナンバー10を背負って挑むのは、ブラジル大会に続いて2度目となる。
ブラジルまでの4年間は彼にとって辛く苦しいものになってしまっただけに、ロシアへの道は光り輝くものにしたい。3年後には29歳というフットボーらーとして円熟期を迎えるがゆえに、「今度こそ」という思いは誰よりも強いはずだ。
「この4年間は結果としては物足りない。責任感であったり、結果って意味では、ホントに次の4年でさらに求めていかないといけない。このままではいけないのは分かってるし、それがW杯でうまくいかなかった1つの原因でもあるから、次に向けて勝つためにやらなきゃいけないし、厳しくやっていきたいと思います」と香川は今一度、内に秘めた闘争心を掻き立てた。
それをピッチ上で前面に押し出すのは今。シンガポール戦ではゴールという明確な結果を残す香川真司の雄姿を、多くの人々が待ち望んでいる。
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