「どうやってゴール前に入っていくのかが課題」
「ボールを引き出す動きはつねにしたいですね。特に中央でクサビのパスをボランチの間だったりで受けることは自分のよさでもあるし、それがチームにもつながると思ってるんで、そこでの配球は意識したいです。
だけど、なかなかスペースがなかったり、マークがタイトに来たりすると思うんで、そこでどう動き出すのかは課題。自分が裏を狙ったりする必要もあるし、スペースを空ける必要もあるし、そこは試合をやりながら考えていきたいと思います」と本人も流れを読む力の重要性を口にした。
とはいえ、中盤での組み立て役や起点を作る立場になっているだけでは、香川の追い求める得点に直結するプレーはできない。「シュート数も足りないですし、どうやってゴール前に入っていくのかって意味では課題かなと思いますけど」とイラク戦後も不完全燃焼感を吐露していた。
ザックジャパン時代に「前線の3枚看板」と言われた盟友・本田圭佑(ミラン)と岡崎慎司(マインツ)がハリルホジッチ体制発足後も順調にゴール数を伸ばす中、香川は1月のアジアカップ・ヨルダン戦(メルボルン)から無得点のまま。
加えて、宇佐美貴史(G大阪)という傑出した得点感覚とシュート技術を誇る若き怪物が左に加わったことで、香川が中央から前へ飛び込んでいく形を作りにくくになってきた。
「貴史とはテクニックであったり、アイディアであったり、そういうところの共有はできてる」と香川は前向きには言うものの、いかにして自分がゴールを奪うべきかを彼が真剣に模索しているのは事実だ。
【次ページ】「次に向けて勝つためにやらなきゃいけない」