インサイドハーフとして先発の可能性も
「我々は努力して強豪国に追いつかなければいけない。そのためにW杯は明日始まると考えている。W杯は1ヶ月やそこらで準備できるものではない」
ヴァイッド・ハリルホジッチ監督が15日の前日会見で語気を強めた通り、日本代表は16日のシンガポール戦(埼玉)で2018年ロシアW杯への一歩をついに踏み出す。
ここから3年間で着実な前進を見せなければ、次の世界舞台でブラジルでの惨敗を繰り返すことにもなりかねない。それを避けるためにも、まずはシンガポールから確実に内容ある勝利をつかみ、チーム全体にさらなる成長への勢いをつけることが肝要だ。
15日夕方の公式練習は公開で行われ、ハーフコートでの11対11では、11日のイラク戦(横浜)と全く同じ顔ぶれが主力組に入った。先発について問われ「同じチームにする可能性もありますが、確定ではありません」と答えた指揮官だが、基本的には不動のイレブンで挑むと見られる。
ただ、フォーメーションは微妙に変化しそうだ。攻撃時は2ボランチではなく、長谷部誠(フランクフルト)がアンカーに入る形が軸になる可能性が高い。
この場合、香川真司(ドルトムント)は柴崎岳と並んでインサイドハーフを務めることになるが、守備時は柴崎が下がるため、通常のトップ下のような動きも出していかなければならない。状況を見ながら臨機応変に自分のプレーを変え、周りと合わせていく仕事はアジア相手といえども難しい。背番号10のインテリジェンスが改めて問われそうだ。
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