アギーレに信頼された高徳。長友も右でプレー可能
けれども本人は「ただ(自分の出来を)判断しづらい相手だったと思います、コンディションとか、時差もあったし、アウェーでどういう対戦になるかも分からない。僕らが有利な立場で戦えたので、ああいう結果になったんじゃないかと思います」と自分に厳しかった。
それも、1月のアジアカップ(オーストラリア)で代表落選の憂き目に遭ったことが大きいのだろう。
2014年ブラジルW杯の後、就任したハビエル・アギーレ前監督は、昨年9月の初陣・ウルグアイ戦(札幌)で酒井宏樹を右サイドの先発に抜擢した。が、この試合で彼は失点に直結する致命的なマークミスを犯してしまう。これが引き金になって、アギーレ体制ではその後、全くお呼びがかからなくなる。
11月シリーズでは内田も一時的に復帰したものの、基本的にアジアカップまでは酒井高徳(シュツットガルト)がレギュラーを手中にした格好だった。
その後、ハリルホジッチ体制がスタートしたが、頼みの内田の右ひざは依然として癒えていない。このオフに入ってから日本国内で手術に踏み切ったというが、完全復活がいつになるのかは全く見えてこない。
この実情を踏まえ、ボスニア・ヘルツェゴビナ人指揮官は先週の欧州組合宿で、インテルで右を担うこともある長友佑都をあえて逆側に回して、テストしたほどだ。
「インテルでも右サイドバックをやってて、最終戦(エンポリ)も右と最後の5分10分くらいは前でもやったんで、両方やれるってところはありますね。でも、サイドバックはホントにいい選手が両サイドにいる。
篤人は今回来てないですけど、高徳も宏樹も宏介(太田=FC東京)も能力の高い。誰が出てもいいプレーができるのが今の日本代表の強みでもあると思うんで」と長友は淡々とコメント。右にコンバートされた場合でも、彼は若手との競争に勝ち抜ける絶対的自信と覚悟を持っている様子だった。