宇佐美とのコンビネーションに自信を見せた柴崎
宇佐美との連携でゴールを演出した柴崎【写真：Getty Images】
中盤の柴崎と左サイドの宇佐美はチームの流れに乗りながら、そこにアイディアとバリエーションを加えることで、スピーディな攻撃に変化を加えていた。左サイドからのロングパスで本田の1点目をアシストした柴崎は、相手のディフェンスを観察しながら機を見てそうしたパスを狙うイメージしていたという。
実際に岡崎がギリギリでオフサイドになった場面や香川が抜け出しかけた場面など、さらに得点チャンスが生まれかけたシーンが何度もあった。その理由を柴崎に聞くと「動き出しが良かったですし、相手がアバウトな部分もあったので、そこはスペースを狙いやすかった」と振り返る。
試合前の準備をしっかりしながら、実際のプレーは試合に入ってから相手を観察しながら選択、実行するのが柴崎のスタイルであることはこれまで何度も聞いている。だが、今回のイラク戦でいつもより縦の長めのパスを多く出したのはイラクが中盤でプレスをかけてくる割にDFラインの統率があまり取れていない相手の状況を見ての判断だったのだ。
チームの方向性をベースとしながら選手は状況に応じた判断を入れることで局面ごとの攻撃を形にしていくわけだが、柴崎と宇佐美はそれぞれのイメージとアイディアでそれを実現できる選手だ。ブラジルW杯では無かった2つのピース。彼らがハリルホジッチ監督の掲げるサッカーの中でどう輝きを増していくのか。
宇佐美との見事なコンビネーションを完成させた3点目のシーンに関して、柴崎はこう付け加えた。
「ああいった形は1点目を含めてこれからも狙っていって、どんなレベルでも出せる様になればと思います」
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