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日本代表 9年前

「ベストメンバーはいない」。フラットな競争がある日本代表、過去の“序列”を覆す選手は誰か?

text by 河治良幸 photo by Getty Images

ハリルホジッチ監督は宇佐美と槙野の姿勢を称賛

「ベストメンバーはいない」。フラットな競争がある日本代表、過去の“序列”を覆す選手は誰か?
指揮官が称賛した宇佐美貴史(左)と槙野智章(右)【写真:Getty Images】

 3月のチュニジア戦前の公式練習では14対14の変則マッチを行い、その両チームからほぼ半々でスタメンが選ばれたこともあり、このどちらかが全てスタメンになるとは限らないし、当日のコンディションで変わってくる部分もあるかもしれないが、予選に入る前のテストマッチであることも考えれば【ビブス無し】のチームが基本線と考えるのは論理的だ。

 従来の主力に混じって【ビブス無し】のチームに入った酒井宏、槙野、柴崎、宇佐美の4人は3月当時に比べてクラブでもパフォーマンスを上げており、酒井宏などは6月1日から練習が行われた海外組の合宿でも動きや取り組む姿勢が目立っていたのは確かだ。

 宇佐美に関してハリルホジッチ監督は「(渡したプログラムを)しっかり理解しており、それには私も満足している。彼は能力があり、しかも努力した選手」とイラク戦の前日会見では唯一、名指しで評価を語っている。

 槙野についてもメンバー発表時に「良いシーズンを送っている。ここ最近もかなり良いパフォーマンスを見せてくれている」と語り、3月の2試合や5月のミニ合宿で監督の要求を理解してJリーグのプレーで表現し、成長につなげていることを高く評価している様だ。

 柴崎は3月のウズベキスタン戦ではトップ下で途中出場させたことからも、特に攻撃面を高く評価して最初のメンバーに選んだと見られるが、今回のメンバー発表では攻撃と守備の両方で貢献できることを認めており、宇佐美の様な明確な言及こそ無いが、おそらく3月からのさらなる成長を評価している1人と見ていいだろう。筆者は前日練習のあと、柴崎に直接話を聞く機会を得た。

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