なでしこジャパンはスイスに勝利【写真:Getty Images】
【日本 1-0 スイス 女子W杯グループC第1戦】
カナダで行われている女子W杯のグループC初戦で、日本は初出場のスイスと対戦した。
大会連覇をかけて臨むなでしこジャパンは、GKに今大会出場全選手中最長身の山根を起用。DFは右に有吉、中央に岩清水と熊谷、左に宇津木がスタメン出場。中盤にこの試合で代表通算200試合出場の澤と、150試合出場の宮間、そして阪口が陣取る。
前線は経験豊富な大野と安藤が両サイドに入り、エース大儀見が1トップに入った。川澄や鮫島、近賀といった前回大会優勝に大きく貢献したメンバーはベンチスタートとなっている。
試合は序盤から日本がボールを動かしながら、時折スピードを上げてスイス守備陣の裏を積極的に突いてチャンスを作っていく。
そして27分、縦パスを受けた大儀見が浮き球でスルーパスを送り、反応して飛び出した安藤がGKタールマンに倒されて日本がPKを獲得する。
そのPKを、代表通算出場150試合目の宮間が冷静に決めて、待望の先制点を手にする。宮間は代表37得点目となった。
しかし、先制のPK獲得のきっかけとなった接触プレーで左足を負傷した安藤が菅澤との交代を強いられてしまう。
失点して前がかりになるスイスの攻撃を的確なプレスで潰しながらチャンスをうかがう日本は、主導権を相手に渡さない。44分にバッハマンのミドルシュートがゴールを脅かしたが、それ以外はスイスのキープレーヤーに全く仕事をさせずに前半を終えた。
後半に入ってもコンパクトな陣形を保って相手の攻撃を封じる日本だが、バッハマンやディッケンマンの仕掛けを中心に攻めるスイスの圧力に苦しめられる時間も増えていく。
追加点が欲しい日本は安藤に代わって入った菅澤が積極的にシュートを放ち、ゴールに向かう姿勢を見せていく。69分にはポスト直撃のミドルシュートでスイスゴールを脅かした。
スイスは選手交代を織り交ぜながらシュート回数を増やしていくが、日本の粘り強い守備が力を発揮し、完全フリーの状態でのチャンスは作らせない。
その後も強烈なカウンターでゴールに迫るスイスの攻撃をシャットアウトし、大事なW杯の初戦で完封勝利。連覇に向けて好スタートを切った。
同グループのもう1試合は、エクアドルが退場者を出したうえ、PKを2本献上するなど荒れたゲームとなり、カメルーンが6-0で勝利した。日本は次戦、日本時間13日11時からそのカメルーンと対戦する。
【得点者】
29分 1-0 宮間あや(日本)
【了】