返り咲いたドイツ代表。デビューはなるか
4月11日の第28節ドルトムント戦で32分に見せたプレーが、生まれ変わったヘアマンを象徴すると言えるだろう。自陣からドリブルを開始すると、ギュンドアン、ケール、スボティッチをかわして、左を並走したラファエルにアシストする。
このとき60メートルを独走したヘアマンを、4月12日付のビルト日曜版は「バルサ・スターのリオネル・メッシの強さを思い起こさせる」と記した。「メッシ」とは大袈裟だが、ドルトムントを向こうにヘアマンが新たな「強さ」を見せたのは間違いない。
そして再びレーブの目に止まる。結局のところ出場は叶わなかった2013年3月のカザフスタン戦以来の招集となった。ミュラー、ロイス、ドラクスラーといった2列目の常連がお休みとは言え、絶好機であることに変わりはない。
代表に呼ばれた時は「もちろんとても嬉しかったよ」と喜びをあらわにしたヘアマンは、シーズンが終わっても、クラブでフィジカル・コーチとトレーニングに励んだ。
「代表に合流したときにトップ・コンディションを維持していることができるように努めている」
そう話すヘアマンの頭の中に、夏のバカンスはない。あるのはドイツ代表デビュー、それだけだ。
「もしデビュー出来たら、素晴らしいシーズンの後に花を添えるものになるだろうね」
『キッカー』紙はアメリカ戦のドイツ代表で右サイドと先発予想した。既にレーブは明言している。ボルシアMGが3位で終えて、CLの出場権を獲得した「素晴らしいシーズンの後に花を添える」時は、すぐそこだ。
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