共通テーマは「攻守の切り替え」
【1】と【2】に共通していたのは守備側がボールを奪ったところで攻守が切り替わり、カウンターになるというシチュエーションを想定していたことだ。
例えば川島がボールをキャッチしたら、守備側はすぐ攻撃に転じ、パスの受け手として背後のスペース目掛け動き出す。川島はそこにスローで素早く出してもいいし、難しければさらに前方に立つボヌベイコーチにフィードしてもいい。
マーカーがボールを奪った時も同様だが、奪った方は素早く有効なカウンターを仕掛け、奪われた側はすぐ切り替えてプレッシャーをかけるというシチュエーションが繰り返される。それにより淀みない流れの中で集中力と切り替えの意識を高め、共有することができるのだ。
6日午後は長友と岡崎が加わり4対4となったが、【1】のバージョンでは攻撃側と守備側で右から原口×長友、岡崎×吉田、大迫×高徳、清武×宏樹というマッチアップを作り、長谷部がパサーとして攻撃側にパスを入れていった。
その後、長谷部と清武が交代すると原口が左、大迫が右に移動し、岡崎と長谷部が中央で縦の関係を作るなど、バリエーションを付けながら攻撃と守備の基本を確認していた。
【2】の発展型となるクロスの4対4ではゴール前の3対3に加え、クロサーのマークを付ける形でバリエーションを付けていた。右で清武がクロスを上げる役となれば、そのマークを長友が行い、左で原口が上げればそこに宏樹が対応する。
要するにサイドバックではなくウィングがクロスを上げる時のシチュエーションとなっていたのだが、さらに長谷部が手前からゴール前に飛び出すという動きが加えられていた。