「またCLに帰れるように頑張ります」
そんな香川に大きな刺激を与えたのが、日本時間7日早朝3時45分から行われたUEFAチャンピオンズリーグ決勝・バルセロナ対ユベントス戦。午前練が10時からあるにもかかわらず、ライブで試合を見たという彼は、4シーズンぶり5度目の欧州王者に輝いたバルセロナのメッシ、スアレス、ネイマールの傑出した決定力に度肝を抜かれたようだ。
「改めてああいう舞台で戦う選手の幸せをテレビを通して感じたし、あそこを目指さなきゃいけない。プレーの質においてはホントに接戦で、決勝にふさわしい試合でしたし、お互い勝つチャンスがありました。
でも、やっぱり最後は決めるところで決めて、違いを作るべきところで違いを作るバルサの3選手ははやっぱりすごかった。ドルトムントは来季、CLに出れないからこそ、結果を出さないといけないと思ってるし、またCLに帰れるように頑張ります」と彼は静かな闘志を口にした。
トーマス・トゥヘル新監督率いる新生・ドルトムントでの成功をつかむためにも、まずは直近の代表2連戦でいい感覚を手にすることが先決だ。
ロシアへの重要な一歩となるシンガポール戦は香川にとって自身3度目となるW杯予選のスタート。2010年南アフリカ、2014年ブラジルの過去2大会以上の責任とリーダーシップを発揮することが、彼の使命である。
「予選はすごく難しいですし、特にアウェイは難しい。監督も言ってるけど、W杯はすぐそこにあるから、まずはそれを勝ち取らなくちゃいけない。そのうえで、世界で、次のW杯で勝つことを意識してのぞみたいと思います」
こう語る香川は、チームそして自らのためにも世界基準のパフォーマンスを力強く示していかなければならない。
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