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4カ国王者を撃破したバルサ。最強の称号をもたらした「普通に強い守備と攻撃の主役たち」

text by 海老沢純一 photo by Getty Images

12月に日本へ。最強のカウンターをは必見

 そういった展開の中で、試合を決める存在となったのはメッシだった。

 メッシは、両チーム最多となる99回のボールタッチを記録し、15回の1対1を仕掛けて10回勝利。加えて、パス本数でもダニ・アウベスの74本に次ぐ69本で全体2位の数字を記録した。

 そして、自らの得点こそなかったものの、決勝点となった68分のスアレスのゴールシーンでは、鋭いドリブル突破でユベントスの守備を切り裂き、データサイト『Who Scored.com』のレーティングで8.16とう高評価を与えられてマン・オブ・ザ・マッチにも選出された。

 加えて、冒頭で記したように、メッシの他に得点に絡んだのはラキティッチ、スアレス、ネイマール、イニエスタ、ペドロの5人。

 今季就任したルイス・エンリケ監督は、初年度にしてリーグ、カップ、CLの3冠を達成。さらにCL決勝トーナメントでは、マンチェスター・シティ、パリ・サンジェルマン、バイエルン、ユベントスとイングランド、フランス、ドイツ、イタリアの昨季王者を全て撃破した。

 かつて“ティキ・タカ”と呼ばれた時代のような特別感はない。しかし、イタリア王者を上回る守備力に前線の全選手が得点に絡む攻撃力というある意味では“ストレートな強さ”を持って現在の欧州サッカー界において“最強の称号”を手にした。

 そして、忘れてはならないのが、今年のクラブW杯が日本で開催されるということ。つまり、12月にバルセロナが日本へやって来るということだ。 

 前回の来日となる2011年大会では、当時ネイマールが所属したサントスと決勝を戦ったものの、まるでハーフコートマッチだった試合展開は退屈にも映った。

 一方で、今季のバルサのスピード感あふれるカウンターは鳥肌もの。強固な守備の中で疾走するメッシ、ネイマール、スアレスの姿は是非スタジアムで目にしたい。

【了】

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