ミハイロ・ペトロヴィッチ監督【写真:Getty Images】
明治安田生命J1リーグ第10節の延期分が3日に行われ、浦和レッズは柏レイソルと3-3で引き分けた。
今季開幕から13試合負けなしの浦和は、開始1分で先制したものの、柏に2度も逆転を許して敗北寸前に追い込まれた。
しかし、後半アディショナルタイムに武藤雄樹の4試合連続ゴールが生まれて土壇場で追いつき、J1新記録となる開幕から14試合無敗を達成している。
試合後、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督は「我々は後ろの攻撃の組み立ての部分でミスが多く、後ろが不安定だった。3失点とももったいない形で、自分たちのミスから与えてしまった」と、試合運びの拙さを悔やんだ。
柏は浦和よりもさらに1試合消化が少なく、下位に沈んでいたが、非常に高いモチベーションで襲い掛かってきた。ペトロヴィッチは「自分たちは絶対に負けないんだという信じる気持ちを持って、勇気をもって戦えたこと、それが最終的に3点目につながったと思う。比較的満足していい結果で、前向きに考えていい引き分けだと思っている」と、激闘を振り返った。
今季の浦和は、リードを許しても簡単に崩れない粘り強さがある。柏戦も劣勢に立たされる時間がありながら、最後まであきらめずに戦い抜いた。ペトロヴィッチ監督曰く、この強さはこれまでの経験によるところが大きいようだ。
「2013年シーズンは優勝してもおかしくなかったが、最終的にできなかった。2014年、優勝しなければいけなかったシーズンで、優勝できなかった。非常に辛い、悔しい経験をしてきたチームが、その経験を元に今シーズンを戦っている。
我々はつぶれても打ちひしがれることなく、再び立ち上がって、より強くなって今がある。私はその経験が生きていると思っている。最後まであきらめず、絶対に負けない、その強い気持ちを持ちながら、冷静に最後まで戦える、そういう部分がいまのチームにあるのではないか」
力強い口調でチームの力の源について語り、タイトル目前まで迫った今年の浦和を分析した。
次節の清水エスパルス戦に勝利し、ガンバ大阪がヴィッセル神戸に敗れれば7日にも1stステージ優勝が決まる。
今後の戦いに向けて、浦和にも修正すべき点は多い。ペトロヴィッチ監督自身が指摘する自陣でのミスの多さや、フィニッシュの精度を限られた時間で少しでも改善できれば、自ずとタイトルが近づいてくるはずだ。
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