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故郷に錦を。クラブへの愛がレアルを変えるか。新指揮官ベニテスに望むこと

レアル・マドリーは、またも指揮官交代に踏み切った。10度目のCL優勝をもたらしたカルロ・アンチェロッティ監督を解任し、ラファエル・ベニテス監督を招へい。マドリード出身の新指揮官はどのようにクラブを変えるのだろうか。

text by 山本美智子 photo by Getty Images

監督キャリアをマドリーユースでスタート

故郷に錦を。クラブへの愛がレアルを変えるか。新指揮官ベニテスに望むこと
ペレス会長が選んだ10人目のレアル・マドリー監督は、ナポリを率いていたラファ・ベニテス【写真:Getty Images】

 昨季、レアル・マドリーが(そして、フロレンティーノ・ペレス会長が)夢にまでみたデシマ―10回目の欧州杯優勝―、チャンピオンズリーグ制覇を果たしたが、その翌シーズン、レアルは無冠に終わり、昨季の英雄カルロ・アンチェロッティは、ペレス会長にクビを通告された9人目の監督となった。

 そして、ペレス会長が選んだ10人目のレアル・マドリー監督は、ナポリを率いていたラファ・ベニテスだ。2005-06年のロペス・カロ以来、実に10年ぶりにスペイン人監督がレアル・マドリーを率いることになる。

 もともと、マドリードが出身地のベニテスは、小さい頃はレアル・マドリーのユースでプレーしていたが、監督としてのキャリアを歩み始めて開花したタイプだ。監督としてのキャリアも、マドリーユースでスタートするなど、もともと、レアル・マドリーとの縁は深い監督だ。

 そのベニテスが最初に監督としての手腕が評価され始めたのは、バレンシアのトップチームを率いてからだった。当時から、ベニテスの夢はレアル・マドリーのトップチームを率いることであり、過去にも候補として何度か名前があがったことがある。

 だが、日本語でも故郷に錦を飾るという言い回しがあるように、実は故郷で成功を収めるというのは時に容易ではない。

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