約2年ぶりの招集となった原口元気
原口元気がハリルJAPAN初招集となり、宇佐美貴士、武藤嘉紀と年代の近い3人の才能が日本代表で初めて顔を揃えた。
ここまでの道のりはそれぞれ違うが、日本人の中では主にサイドから個で違いを生み出すタイプという部分で一致する。前線のあらゆるポジションをこなせるため同時に並び立つこともできるが、今後ハイレベルの競争を予感させる3人だ。
「今回はやっと自分がブンデスとかそういう舞台で戦える様になって来られた」と語るのは約2年ぶりの代表復帰となった原口だ。ザッケローニ時代は早い段階で何度か呼ばれ、昨年7月にはアギーレ前監督から招集レターを受けたものの、肩の負傷で辞退。これまでの選出とは大きく状況が違うことを強調する。
もともとスピーディなドリブルを得意とし、非凡なシュート技術を持っていた原口だが、浦和時代は常にゴールを求められていたこともあり、良くも悪くも王様的な振る舞いが目に付いていたことも確かだ。
しかし、ドイツに渡ってから「走れる様になることとスプリント能力を上げることはすごく意識して取り組んできました」と語る原口は一度壁に当たったところから這い上がり、体力面の強化に努めた結果、守備でハードワークしながら攻撃でも走力を発揮できる様になった。
速攻が基本となるヘルタ・ベルリンでもサイドからダイナミズムをもたらし、時に怯むことなく球際の勝負を制してピンチをチャンスにつなげており、「そういうことになる様にイメージして準備してきた」と語る様に、出場時間が長くなってもハードワークはブレなかった。