シーズン終盤で調子を取り戻したMF香川真司【写真:Getty Images】
DFBポカール(ドイツカップ)決勝が現地時間5月30日に行われ、日本代表MF香川真司の2年ぶりのドイツでのシーズンが終了した。
マンチェスター・ユナイテッドで2シーズンを過ごし、古巣凱旋となった今季はリーグ28試合に出場し、5ゴール6アシスト。復帰を待ち望んでいたファンにとっても、香川自身にとっても消化不良となるシーズンとなった。
ユナイテッドで事実上の戦力外を言い渡された今季初め、古巣ボルシア・ドルトムントへの復帰を決意。復帰戦の第3節フライブルク戦では、いきなり得点を挙げ、多くのサポーターが期待をした。
しかし、その後はチームと共に調子を落とし、多くの批判にさらされた。ユルゲン・クロップ監督が明かしていたように負傷を隠してこともあり、本来のパフォーマンスを取り戻せず、さらにチームも結果を残せない状態でメンタル的にも厳しかったと本人が明かしている。
結局前半戦は最下位で折り返し、香川自身も1ゴールのみでチームは降格の危機をささやかれた。
それでも後半戦に入るとチームは本来の勢いを取り戻し、香川も復調。後半戦だけで4得点6アシストを記録し、チームは最終的に7位となった。ポカール決勝進出を決めていたドルトムントは来季のヨーロッパローグ(EL)出場を決めている。
最終節では全得点に絡む活躍を見せた香川。皮肉なことにクロップ監督の今季限りでの退任発表後に大車輪の活躍となってしまったが、恩師の最後をタイトルで飾りたかったポカール決勝でも、先制点をアシスト。それ以外でも決定的チャンスを演出し、敗戦はしたもののドイツ各紙からは高評価を得ている。
本来のパフォーマンスを取り戻しつつある香川。ユナイテッド時代のサー・アレックス・ファーガソン氏に続き、再び1年での監督交代となってしまったが、来季はトーマス・トゥヘル新監督の下で完全復活が期待される。
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