長友残留の可能性を示唆したマンチーニ監督
インテルから今シーズン限りの移籍も噂される長友佑都だが、30日になってマンチーニ監督はこんなことを言い出した。エンポリ戦の前日会見のときだ。
「彼は右サイドも左サイドもこなす、素晴らしいユーティリティ性がある。よく練習するし、矛盾した行動をとるということが全くない。私は、彼がミラノに残る可能性があると思っている。伸ばさなければいけないところ? いや、彼はすでに良いレベルに達しているよ」
残す、という断言になっていないのがもどかしいところではあるのだが、この言葉から解釈できるのは、長友は手元に置いても良いと指揮官は考えている節があるということだ。
実際、それは起用法にも表れている。ほぼ2ヶ月まともに練習ができず、コンディションが上がっていないときは彼を起用していなかったが、11日のラツィオ戦で途中出場させてからか3試合連続出場。しかも前節のジェノア戦は、先発フル出場だ。
ユーティリティ性という評価も言葉の通り。ラツィオ戦はダンブロージオに変わって右SB、ユベントス戦では3バックへの変更に伴って左のウイングバックとして使われた。長友の故障離脱中はファン・ジェズスを左SBに回していたくらいだから、4バックのSBとしては使われないのではと思いきや、ジェノア戦では同じく軽量級で攻撃的なダンブロージオとともに両サイドを務めている。
「交代選手を入れるのは、戦術変更の可能性が生じたり、選手が疲れてきたときに限ってだ。それ以外で入れる理由はない」と語っていたマンチーニが、終盤にようやく復帰してきた長友をここまで使うとは想像できなかった。長友に対する評価は、低いものではないはずである。