来季の本田は“勤勉の象徴”へ
その本田について試合後、インザーギ監督は29日の前日会見と同様の表現で来季に向けての重要性を語った。
「(古巣相手に2ゴールを決めた)ボナベントゥーラや、また本田から我々は再出発を図らなければならない。つまり、勤勉に取り組むという姿勢を“文化”として持っている人々を出発点にしなければならない、ということだ。我々はミランを代表しているのだ。この終盤はチームとして良いプレーが出来たし、クラブもまた、良いものがあるということを確認した」
この1年だけではなく、近年バラバラでチームとして連係のなかったミラン。これを変えるためには戦力ではなく、チームとしての努力と練習が必要だという結論にインザーギは達したのである。
したがって、チームプレーへの貢献度、というのもそれなりに重要な評価だ。実際この要求に本田が応えられなければ、この日出番のなかったチェルチやスソのようにベンチに座っていた可能性もあったのだから。
もっとも、「まだ私は契約を残しているし、ミランを率いるべき監督だという自負はある」というインザーギ監督の去就がどうなるか、またミランの来季の監督が誰になるのかは現状では不透明だ。自らを信頼してくれた指揮官がどうなるかわからない以上、やはり来季からのアピールには一層のインパクトが必要となるのかもしれない。
【了】