アストン・ビラに所属するFWベンテケ【写真:Getty Images】
イングランド・プレミアリーグのアストン・ビラを率いるティム・シャーウッド監督は、リバプールが獲得を狙うベルギー代表のFWクリスティアン・ベンテケに残留を促した。
2012年にアストン・ビラに加入した24歳のベンテケは、移籍初年度のリーグ34試合で19ゴールをマーク。アキレス腱断裂から復帰した今季は前半戦こそ思うような活躍ができなかったものの、シーズン途中から指揮官に就任したシャーウッド監督の下で持ち前の得点力を取り戻し、クラブの残留やFAカップ決勝進出に大きく貢献するゴールを決めてきた。
そんなベンテケに関心を示しているのがリバプールだ。同クラブは、昨夏にミランからFWマリオ・バロテッリを獲得したものの不発に終わり、来季の巻き返しに向けて新たなストライカーの補強を切望している。そして、ベンテケの契約解除にかかる違約金が3250万ポンド(約61億7000万円)であることが明るみになると、ビッグクラブがこぞって同選手の去就に注目するようになった。
英紙『テレグラフ』でシャーウッド監督は「クリスティアンが移籍を望めば、我々にそれを止めることは不可能だ。どこかのクラブが違約金を払ってしまうだろう。だが、我々は彼を放出したくはない。ぜひともここに残って欲しい」と切実な思いを吐露。
一方では「来シーズン終了後には欧州選手権(ユーロ)が控えているため、今はチームを移るべきではない。彼がビラでプレーし続ければ、ベルギー代表の先発の座を失うことはないだろう」と残留を勧め、「このチームほどクロスを多用するチームはないと思う。彼のプレースタイルを考えれば、リバプールやクロスを主としないクラブに移籍しても意味がない」とチームの特色を考慮する必要性を強調した。
ベンテケは現地30日にFA決勝アーセナル戦を控えており、シーズン終了後に本格的な交渉が始まる見込みだ。
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