優勝=ドイツNo.2。ドルトムントは定位置を守れるか
一つの時代が終わる。2015年5月30日、ベルリンで行なわれるDFBポカール決勝戦で、ドルトムントはヴォルフスブルクと対戦する。既に引退と辞任を表明している前主将ケールと指揮官クロップにとって最後の試合である。
28日付のキッカー紙にミヒャエル・ツォルクSDは「ユルゲン・クロップの引き際を輝かしいものにする」とコメントを残した。ドルトムントのモチベーションは高い。ツォルクSDは「再び決勝で勝利する時が来た」と続けている。クロップの勇退を、12年以来の優勝で飾るつもりだ。
しかしクロップの時代の終わりは、ヴォルフスブルクに新しい時代を譲ることになるのだろうか。12年末からアロフスSDとヘッキング監督が就任して以来、着実に成長を遂げてきたヴォルフスブルクは、今季のリーグ戦を2位で終えることに成功した。
ブンデスリーガの2位は、王者バイエルンの対抗馬であることを意味する。ドルトムントは定位置を奪われた格好だ。キッカー紙は「VfL(ヴォルフスブルク)はその資金力でNo.2とバイエルンの追随者の位置に定着する可能性がある」と記している。ヴォルフスブルクに優勝を許すことは、そのままドイツNo.2の座を譲ることになる。
つまり今回のポカール決勝は、時代の行方を賭けた一戦でもあるのだ。
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