FIFA会長に選ばれたゼップ・ブラッター氏【写真:Getty Images】
国際サッカー連盟(FIFA)の幹部が汚職により逮捕され、大きな問題を抱える中、29日にFIFAの次期会長選が予定通り開催された。
新任を目指すヨルダンのアリ・ビン・アル・フセイン王子と5期連続の当選を狙うゼップ・ブラッター氏の両名の一騎打ちとなった投票は、1回目でブラッター氏が133票、アリ王子が73票とブラッター氏が圧倒的優勢で終了。しかし、過半数を満たすには至らず、再投票となった。
ところが、2度目の投票を前にアリ王子が辞退。その結果ブラッター氏の5期連続当選が決定している。
再選となったブラッター氏は「まずはアリ王子に感謝したい。彼はチャレンジャーだった。(再投票を)続ける選択もあったが、彼は良い選択をした」と、アリ王子にねぎらいの言葉を述べた。
そして「私は次の4年間でFIFAの船を海岸へ戻す。やるべきことがたくさんある」と語り、「我々は数年前に様々な問題があったが、またチャレンジする必要がある。W杯への大陸出場権も調整しなければならない。あとは女子も必要だ。U-17とU-20ももっと努力しないといけない」と、全てのカテゴリへの改革を考えている。
また、現在W杯出場枠が0.5のオセアニアに対して、1枠設けることも示唆した。
W杯の開催地問題や、汚職事件などサッカー以外の面でも問題を抱えているが「FIFAを戻す責任は私が負う。神様もFIFAを助けるだろう」と、問題を解決し、信頼を取り戻すことを誓った。
最後に「5期目が終わったら次の人に託す。私はこの仕事が好きだ。誰もパーフェクトではないが、きっと良い仕事をしてくれるはずだ。皆さん、信頼を寄せてくれてありがとう。Let’s GO FIFA!」と、今期を最後に退任することを明かし、応援してくれた人々に感謝を述べた。
ブラッター氏が5期連続の当選となり、多くの問題に対し非難を繰り返してきた一部のサッカー協会は、選挙後インターネットを通じて批判の言葉を述べている。
また、W杯ボイコット、FIFA脱退を示唆している欧州サッカー連盟(UEFA)などの動向も今後注目される。
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