圧倒的な強さで“完全優勝”を遂げたメルボルンV
Aリーグの2014/15シーズンが終わった。10年目となる節目のシーズンは、メルボルン・ビクトリーが横綱相撲でレギュラーシーズンとファイナルシリーズの2冠に輝いた。これでメルボルンVの“完全優勝”は通算3回目。レギュラーシーズンを制した年には、順当にファイナル王者のタイトルも手中に収めていることになり、これでシーズン優勝とファイナル王者のタイトルをいずれも3回獲得。これは他の追随を許さぬ堂々の単独1位の成績だ。
終わったばかりの今季のメルボルンVの強さを象徴するのが、リーグ最強の破壊力を誇った攻撃陣。10チームによる3試合の変則ホーム&アウェー(注:隔年でホーム2試合&アウェー1試合を組み合わせごとに交互していく)方式で年間27戦を戦うリーグ戦で、総得点数は56。試合ごとの平均得点数では2.07という高い数字をたたき出した。
その攻撃陣を引っ張ったのは、Aリーグ随一の顔ぶれを揃えた助っ人陣。ブリスベン・ロアーに在籍した3年間で“Aリーグ最高の外国人FW”とも称されるほどの活躍を見せたアルバニア人のベサート・バリシャは、国際マーキー選手(注:外国人枠でサラリーキャップの枠内に含まれない特別枠契約選手)として入団した新天地でもシーズン15得点と期待に違わぬ活躍を見せた。