蓄積された疲労
二つ目の要因は、追い上げを図った選手たちの疲労だ。
ジェノア戦では、一度トップ下で定位置を獲得したかに見えたシャキリがベンチスタートとなっていた。また、長友が故障で不在の間に左サイドバックのポジションをキープしたはずのダビデ・サントンもベンチに座らせられる。彼らがこういう扱いを受けるのはジェノア戦に限らず、この終盤の試合で特に多くなっていた。
地元メディアではマンチーニ監督との確執も噂されたが、とうの指揮官は言った
「彼らは重要な選手。だが移籍後、ほとんど休みがなく3日おきに試合に出していたため疲れた。前の所属先で満足にプレーできていなかったのだから、それも仕方のないことだ」
ただし疲労は、他の選手にも吹き出してくる。1月から調子を上げていたグアリンも、終盤に差し掛かると再びミスが多くなり、体のキレも悪くなった。特に2月には、ELも重なる過密日程。
なんとか順位を挽回しようと思って無理をさせていたのか、疲労は終盤に吹き出た。また、マンチーニ監督は過度のターンオーバーを嫌う。連係の成熟を急ぐために選手を固めたが、そのこともまた疲労に拍車をかけた感がある。
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