元イングランド代表主将のリネカー氏【写真:Getty Images】
英メディア『BBC』のサッカー番組、「マッチ・オブ・ザ・デイ」の司会者で元イングランド代表主将のガリー・リネカー氏が、27日にFIFA幹部複数が汚職事件によって逮捕された問題について持論を展開している。
サッカーの歴史上最大のスキャンダルが発覚した。FIFAの複数幹部は、W杯開催地の選定やスポーツ関連企業の権利を巡って多額の賄賂を受け取っていた。29日にはFIFA会長選挙も控えており、今後の動きが注目されている。
『BBC』のインタビューに答えたリネカー氏は、今回の一連の問題に対し「この時期にこれほど大きな事件が起きたことは驚きだ。しかし、この世界で働いている者であれば、FIFAが贈収賄に関与していたことに特別驚いたりはしない。長年にわたって多くの問題を抱えていたが、今回の捜査によって彼らが収賄にどれだけ深くのめり込んでいたかが明らかになるだろう。
FIFAに対する調査はまだまだ十分ではない。彼らは捜査を歓迎していると言っているが、捕まった者以外にも汚職を働いている人間は存在する。FIFAは透明性のある組織になる必要があるし、内部の人間の手から離れて一から出直すべきであろう。イングランド、ドイツ、スペイン、イタリア、米国、ブラジルなど、各国の連盟が協力して健全な組織を作る時だ」と、不正根絶に向けた新たな解決策を提案。
また、これほど大きな汚職事件が起きながら予定通りに会長選が行われることについては「驚いていないよ。(ゼップ・)ブラッター会長は常にそういった行動をとるからね。世界中の連盟関係者が地位を確立するために彼の味方についている。常識で考えれば、会長選は延期するべきであろう。しかし、常識という言葉はFIFAの中に存在していない。
世界最大のサッカー組織は醜いね。競技自体は素晴らしいものだ。サッカーがこのような汚職に巻き込まれることに吐き気がするよ」と組織を痛烈に批判した。
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