「2018年と2022年はそれぞれロシアとカタールで開催する」
概要を説明したデ・グレゴリオ氏は、記者の質問にも応じた。以下が全ての質問と回答の要旨である。なお、同氏はこの件にゼップ・ブラッターFIFA会長が無関係であること、2018年と2022年のW杯が当初の決定通りロシアとカタールで開催されること、そして29日のFIFA会長選挙の延期はないということを繰り返し強調している。
――総会は予定通りとのことだが、FIFA会長選挙はどうなる?
「私より君の方が詳しいだろう。会長選挙を延期するという話はない」
――2つの捜査が同時に明らかになったのは偶然か?
「捜査当局の聴取対象は皆FIFA総会のため、スイスに滞在している。世界各地へ飛ぶより、このタイミングが最適だった」
――現在FIFAの実行委員会のメンバーは何人逮捕されているのか。2018年ロシア大会と2022年カタール大会が再選定になる可能性はあるのか?
「ノーコメントだ。そして、2018年と2022年はそれぞれロシアとカタールで開催する」
――いまはFIFAにとって最悪の時期ということでしょうか。
「信じられないかもしれないが、この捜査はFIFAにとってポジティブだ。イメージや評判は悪くなるが、組織を改善するためにはいいことだと考えている」
――W杯の開催地選定について捜査されている段階で、なぜ『予定通り開催』と言えるのですか? そしてブラッター会長は続投されるのでしょうか?
「ブラッター会長はこの件に無関係だ。ロシア大会とカタール大会は開催する。それは事実だ。それ以外は考えられない」
――一般の企業ならリーダーが責任を持って辞めるはずだ。なぜブラッターはまだ会長の椅子に座っている? 先ほど『FIFAは被害者』とおっしゃっていたが、本当の被害者はファンではないのか?
「もちろん皆が被害を受けている。ブラッターが会長という事実に変わりはない。2日後に会長選挙が予定されているが、そこで再選すれば彼は4年間会長をする」