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Jリーグ 10年前

【英国人の視点】2年間で成長を遂げた湘南。監督と選手が示した“ボールを持つ勇気”、攻撃的フットボールを掲げるクラブは更なる高みへ

今季のJリーグには、大きな躍進を遂げるチームがある。13節を終えて8位につける湘南ベルマーレは、昨季のJ2で優勝を果たし、2年ぶりにJ1の舞台に挑んでいる。英国人記者は当時とメンバーは大きく変わらないチームがここまで躍進した理由をどう見ているのだろうか。

text by ショーン・キャロル photo by Getty Images

2年間で大きな成長を遂げた湘南

【英国人の視点】2年間で成長を遂げた湘南。監督と選手が示した“ボールを持つ勇気”、攻撃的フットボールを掲げるクラブは更なる高みへ
2年前との違いを語った湘南のチョウ・キジェ監督【写真:Getty Images】

 2013年の湘南ベルマーレは、13節終了時点でたった勝ち点9の16位にとどまり、J1で迎えたシーズンの最終順位を降格圏で終えた。年間を通して見れば、6勝するのがやっとで21敗も喫した。最後の8試合は勝利がなく、6連敗でシーズンを終えた。

 1年半を早送りすると、湘南は勢いよくJ2のタイトルを獲得してトップリーグ昇格を確保した。チョウ・キジェが率いるクラブはJ1の戦いに備えてチームを構築し、2013年当時の試合消化数と比べると今季は2倍の勝ち点を稼いでいる。

 湘南は直近の試合で清水エスパルスを4-0で下し、2015年の5勝目を挙げた。そのゲームで披露した成熟さと冷静さを兼ね備えたパフォーマンスは、2013年からチームがどのように成長したかを示すものであった。選手が多く入れ替わったわけでもなく、土曜に行われたBMWスタジアムでの試合で先発した6人は2年前と同じ顔ぶれだった。だが、そこは新しい信念や自信で満ち溢れていた。

 試合後のチョウ監督は「ボールを持ったときのストレスは無くなりました」と、当時と現在の最も大きな違いについて語った。

「多くの選手がボールを持ったときにリズムを作れるようになりました。それができるフットボーラーは優秀です。守備も出来なければなりませんが、ボールを持てば相手ゴールに向かう選手が必要です。

 2年前も守備の構築はうまくできていましたが、一度ボールを持つとそこからが攻撃に移るところで苦労していました。今もストレスを感じる要素がないわけではありませんが、当時とは別のものになってきています」

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