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対照的なキャリアを歩んだジェラードとランパード。今季プレミアを去る2人のレジェンドに送る“ラスト・トリビュート”

text by 山中忍 photo by Getty Images

2人のレジェンドはともにアメリカへ

対照的なキャリアを歩んだジェラードとランパード。今季プレミアを去る2人のレジェンドに送る“ラスト・トリビュート”
シティに移籍したランパードは古巣との一戦でも得点能力の高さを見せつけた【写真:Getty Images】

 ランパードには「点取り屋」風なゴールが多い。05年にチェルシーにとって半世紀ぶりのリーグ優勝が決まったボルトン戦では、1点目は近距離から力強く、2点目は冷静にGKをかわしてネットを揺らしている。

 2年前のアストンビラ戦でクラブ得点記録を塗り替えた通算203得点目にしても、絶妙のタイミングでゴール前に侵入してのシンプルなフィニッシュ。今季のシティ対チェルシーでは終盤にベンチを出ると、スライディングでクロスに合わせて古巣から同点ゴールを奪ってみせた。

 最終的なリーグ得点数は、あのティエリ・アンリを凌ぐプレミア歴代4位の「177」。まさしくストライカーも顔負けで、MFでは2番手のジェラードに57得点もの差をつけている。

 両攻撃的MFは、プレミアでのラストゲームで揃って得点を上げた。だが実態はやはり好対照だ。ジェラードはストークに5点差で敗れるという予想外の大敗の中で、一矢を報いた意地と独力の1ゴール。ランパードはゴール正面でクロスに合わせ、サウサンプトンからの順当勝ちを決めた1ゴール。

 似て非なるプレミアの両“レジェンド”は、ジェラードがLAギャラクシー、ランパードがNYシティと、同じアメリカでも西と東の対岸で「まだ終わっていない」と口を揃える現役生活の最終章を迎える。

【了】

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