見違えるようなパフォーマンスを見せたブレーメン戦
ブンデスリーガの14-15シーズンは、ケールが「今日この瞬間を決して忘れない」と言葉を残して終わった。引退する前主将と辞任する指揮官にとっては最後の試合となったブレーメン戦を、ドルトムントは香川真司が爆発して3-2で勝利する。
25日付のヴェルト日曜版は「BVBはクロップの別れに大切な勝利をプレゼントする」と見出しを付けた。そして最終的にリーグ戦を7位で終えたことで、来季ヨーロッパリーグの出場権を獲得する。
続けてヴェルト日曜版は「ブレーメンに対するスペクタクルとともにボルシア・ドルトムントはヨーロッパリーグに進出する」と小見出しを付けている。
62%のポゼッションと22本のシュート数が示すように、最終節でドルトムントは「ブレーメンに対するスペクタクル」を展開した。前後半の開始早々に失点をして1-2で敗れ、低調なパフォーマンスに終わった前節ボルフスブルク戦とは対照的な結果となっている。
ケールとクロップの最後の試合ということで、場内が作り出した雰囲気がチームに勢いを与えたのはもちろんのことだが、ドルトムントがボルフスブルク戦とは打って変わって、見違えるようなパフォーマンスを見せた要因はどこにあるのだろうか。
感傷という特殊な要素を排除して考えてみると、ブレーメン戦でのドルトムントについて後半戦で参考になりそうなのは、2月28日に同じくホームで行われた第23節のシャルケ戦である。64%のポゼッションと31本のシュート数を記録して、ドルトムントはシャルケに3-0と完勝した。
シャルケ戦に臨むにあたっては、フライブルク、シュトゥットガルト、マインツを相手に3連勝と好調を維持してのことだったので、ホッフェンハイム、ヘルタ・ベルリン、ボルフスブルクを相手に1勝1分1敗と波に乗り切れない中で迎えたブレーメン戦とは前提条件が異なるところはある。