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長友佑都 10年前

ジェノアに逆転負けのインテル、長友に求められる“DFリーダーの役割”。今後の成長に向けて目指すべき方向とは?

text by 神尾光臣 photo by Getty Images

プラン変更を余儀なくされたインテル

 長友自身のコンディションは大分上がった印象だった。ダッシュも復調し、序盤はかなりアグレッシブに行っていた。開始43秒でGK弾いたこぼれ球を拾ってシュートを狙い、その後も前線のパラシオがヘッドで落としたボールに後方から走り込む。左サイドバックながらかなり高い位置を取って、オーバーラップを仕掛けようという姿勢が感じられた。

 そして19分には左サイドでのプレスに参加。これがきっかけでチームとしてボールを奪ったインテルは、見事なカウンターを決める。最後はエルナネスのクロスからイカルディが合わせてシュートを決める。この時長友は果敢にサイドを攻め上がり、相手DFを押し広げるのに陰ながら貢献していた。

 ここまではまずまずだったのだが、インテルはプランの変更を余儀なくされた。ジェノアは、さながらマンマークのように中盤の選手に張り付き、高い位置からプレスを掛け、短い距離のカウンターでDFラインを狙い撃ちにしたのだ。そこにCB陣のミスが重なり、前半だけで2失点。「そこは多分狙ってたと思いますが、相手の狙い通りにショートカウンターをうまく使われました」と長友は言う。

 そして彼は「あまりにも高い位置を取りすぎると厳しい」と考え、深めのポジションを取った。もとい、コバチッチやエルナネスにボールを預けて前に上がろうとしても、プレスで潰されるため高い位置を取れないのだ。結果長友は、攻めてくる対面のリンコンに対し、受けに回る格好となった。

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