2得点を挙げたエル・シャーラウィ【写真:Getty Images】
【ミラン 3-0 トリノ セリエA第37節】
イタリア・セリエA第37節が現地24日に行われ、ミランはホームでトリノと対戦した。
すでにEL出場の可能性が絶たれているホームのミランは本田圭佑が右ウイングで先発出場。負傷明けのエル・シャーラウィが逆サイドで久々の先発出場を果たし、ゴールマウスには2月以来の先発となるアッビアーティが入った。
ボナベントゥーラとチーム得点王のメネズは出場停止で欠場のため、最前線にはパッツィーニが起用されている。
ゆったりとした展開で進んでいた18分、右SBザッカルドのクロスを入れると、エル・シャーラウィがゴールに背を向けた状態から素早く反転して見事なシュートを流し込み、ミランが先制に成功する。
前節復帰したばかりのエル・シャーラウィは、昨年11月8日以来となる今季2得点目で完全復活を印象づけた。
追加点を狙いたいミランだが、先制後はいつも通り攻撃に連動性がなく、崩しは単独突破に頼りがちに。前線で簡単にボールを失ってトリノにチャンスを作られるなど、いい流れを引き寄せられない。
41分には本田にFKのチャンスがやってくるも、低いボールはGKパデッリの正面に飛んでしまった。
その直後、細かい連携で絶好機を迎えようとしたトリノに対し、ザッカルドがエリア手前でモリナーロの足を引っ掛けてレッドカードを提示されてしまう。これで与えたFKのインチはしのいだが、2試合連続、最近5試合で5人目の退場者を出したミランは苦しい流れのまま前半を終えた。
仕切り直したいミランだが、前半終了後、ザッカルドの一発退場に対して執拗に抗議したことで退席処分となってしまい、後半は指揮を執れなくなってしまう。
しかし、勝利の神様はミランを見捨てていなかった、56分、ファン・ヒンケルがパッツィーニとのワンツーでペナルティエリアに侵入すると、モリナーロがたまらず倒してしまい、PKを獲得する。
そのPKをパッツィーニがしっかりと決めてミランはリードを2点に広げた。一連のプレーでモリナーロにはレッドカードが提示されたほか、パッツィーニはセリエA通算100得点目を記録している。
そして65分、エル・シャーラウィが魅せる。エリア手前でファン・ヒンケルとワンツーを決めてマークを振り切り、GKの動きをよく見てシュートを流し込んだ。
直後にサパタとの交代でピッチを後にしたエル・シャーラウィは、キレのある動きで完全復活を印象付け、視察に訪れていたイタリア代表のコンテ監督にもアピールに成功した。
76分にはポーリとの交代で19歳のマスタッリを送り出し、セリエAデビューさせる余裕を見せるミラン。そのマスタッリは最初のプレーでいきなり強烈なシュートを放つなど積極性を見せる。
その後はトリノの反撃をいなしながらしっかりと試合を締め、ミランは6試合ぶりの無失点で快勝を収めた。本田圭佑は序盤にイエローカードを受けたものの、随所にキレのある動きを見せてフル出場を果たしている。
欧州4大リーグで今季最多の13人目の退場者を出しながら勝利を挙げたミランは、31日に行われる最終節でアタランタと対戦し、今季の公式戦をすべて終える。
【得点者】
18分 1-0 エル・シャーラウィ(ミラン)
57分 2-0 パッツィーニ(ミラン)
65分 3-0 エル・シャーラウィ(ミラン)
【了】