ブレーメンを翻弄したドルトムントの流動性
香川のゴールにジグナルイドゥナが沸いた2分後、さらにオーバメヤンが追加点を奪う。オーバメヤンから香川にボールが入って、ロイスへ送ったボールは結果的にオーバメヤンへ渡る。パリ生まれのガボン代表は、鮮やかに流し込んだ。2-0。
ブレーメンは4-1-4-1でゲームに臨み、主にワンボランチのクロースがトップ下の香川をケアしようとした。しかしワンボランチでは、ダブルボランチに比べて大きなスペースを相手に与えることになる。
香川は「ワンボランチだから余計にやりやすかった」と振り返った。ロイス、オーバメヤン、香川らはポジションチェンジを繰り返して、クロース1人では、「流動性」に対処しきることは不可能だった。
ブレーメンの微かな反抗??。26分にMFエツナリの一撃を喰らう。2-1。しかし、ジグナルイドゥナに冷や水を浴びせるまでには至らない。スタジアムの熱で反抗の水はすぐに蒸発して、ドルトムントは再び「躍動感」を取り戻す。
31分、裏へ抜けようとする香川に、ロイスがボールを送る。39分、スボティッチから縦パスを受けたロイスは、右のムヒタリヤンへ。折り返しを、走り込んだロイスは決めきれず。
そして42分、左サイドの香川から、中央を走るムヒタリヤンへロングボールが送られる。ムヒタリヤンは持ち前の技術を発揮した。正確なトラップから、GKカステールスを嘲笑うようなループを描いて、ボールはゴールに吸い込まれた。3-1。
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