クロップ体制のリーグ最終戦。EL出場権も射程圏内に
キッカー紙によれば、スボティッチは指揮官に最良の別れを準備すると約束したとのことである。
「彼(クロップ)のためにブレーメン、そしてまたボルフスブルクに勝利することは、加えられたモチベーションだ」
スボティッチの言葉は、そのままファンの心理を表しているとも言えるだろう。一時の動揺を乗り越えて、ポカール準決勝でバイエルンを下してボルフスブルクとの決勝に進出したことで、“ドルトムンター”達も勢いを取り戻して来ている。
加えてブレーメン戦は、ヨーロッパリーグの出場権がかかった試合である。現在ドルトムントは7位で、勝ち点は43となっている。6位のアウクスブルクは勝ち点46と3ポイントの差がついている。仮にアウクスブルクが次節を落としてドルトムントが勝てば、勝ち点上では並ぶが得失点差でドルトムントは上回り、6位となる。
アウクスブルクが最終節で引き分け以上の結果となった場合でも、現在勝ち点43で並んでいる8位ブレーメンとの直接対決で引き分け以上の結果を残しさえすれば、7位の座は確保することが出来る。
つまりドルトムントは今シーズン最後のホームゲームで負けなければ、ヨーロッパリーグの出場権を獲得することとなる。分かりやすい図式だ。
現主将の決断と前主将の引退、指揮官の辞任と残された欧州への道、そしてファンが取り巻いて、ドルトムントは今季最後のブンデスリーガ、ホームのブレーメン戦にモチベーションを再び集約させつつある。
「その日」は、いつもの1日のようにあっさりと終わってしまうのだろうか、それとも。黄色いユニフォームを着る誰もが、ハッピーエンドを望んでいることは間違いのないところである。
【了】