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セリエA 10年前

伊杯制覇で2冠のユーベ、苦しい展開でも勝利を掴む“本当の強さ”。ベルリンで挑むバルサ戦、「チーム力の高さ」は通用するのか

ユベントスは現地時間20日に行われたコッパ・イタリア決勝ラツィオ戦を延長戦の末に勝利を収め、セリエA優勝との2冠を達成した。今季は苦戦を強いられることが多かったユベントスだが、「チーム力の高さ」で勝ち続けてきたユベントス。次なる大舞台はCL決勝バルセロナ戦だ。果たして彼らはこの試合でも自分たちの強さを証明できるのだろうか。

text by 神尾光臣 photo by Getty Images

苦しみながらも勝利したマドリー戦とインテル戦

伊杯制覇で2冠のユーベ、苦しい展開でも勝利を掴む“本当の強さ”。ベルリンで挑むバルサ戦、「チーム力の高さ」は通用するのか
インテル戦でファインセーブを連発した第2GKのマルコ・ストラーリ【写真:Getty Images】

 4年連続のスクデットを獲得、さらにUEFAチャンピオンズリーグではレアル・マドリーを退け12年ぶりの決勝進出を決めたユベントス。しかしその後も彼らは気を抜くことなく、勝利への執念を前面に押し出した素晴らしい闘いをしている。

 16日のインテル戦は大幅にメンバーを入れ替え、カルロス・テベスやアンドレア・ピルロ、ジョルジョ・キエッリーニに至ってはミラノに連れてもこなかった。しかしヨーロッパリーグ出場を懸けて主力をぶつけたインテルに2-1の勝利だ。

 レアル・マドリー戦同様に守備は常に集中し、これまで出番の少なかったシモーネ・パドインやロムロも戦術面で機能。この日先発したアレッサンドロ・マトリはネマニャ・ビディッチからファウルを誘ってPKを取る。そしてテベスとともにFWの1番手となったアルバロ・モラタは、アンドレア・ラノッキアらを振り回した末に決勝ゴールを決めた。

 第2GKマルコ・ストラーリも、ジャンルイジ・ブッフォンのお株を奪うような鋭い好セーブを連発。控えのメンバーのモチベーションが高く保たれ、少ないパスでスピーディにゴールへ到達するサッカーの質はメンバーを入れ替えても大きく変わらない。チームの総合力とは、そういうものである。「(差は)ありすぎますよね。質も全然違うし、スピード感も違うし。前線のタレントが揃っていて、少ないチャンスでも決められる」。長友佑都は脱帽していた。

 彼らがイタリアダービーでターンオーバーを敷いたのは、20日のコッパ・イタリア決勝に備えるためでもあった。そして彼らはこの試合で、別の側面から改めてチーム力の高さを示した。つまり、苦しい展開でも勝利をものにできる力だ。

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