プレーの質を大事にするディ・フランチェスコ監督
成績は右肩上がりで、赤字も出していない。それでいて、投資をする時は攻めに出る。昇格ののちに成績が出なければちゃんと補強もするし、セリエAで2年目の今季はビッグクラブに行く可能性のあったシメ・ブルサリコやコンシーリも獲得した。
当初借り上げていたレッジョ・エミリアのスタジアムは買収してクラブの所有に。そしてザザとベラルディはユベントスと保有権を折半し(そのうちザザはサッスオーロの全所有となりユーベに優先交渉権を付与している)、移籍金ビジネスにもしたたかに準備を図っているのだ。
「目先の結果のために守り固めるサッカーをするよりは、プレーの質を大事にしたい。その方が、長い目で見れば選手は育つ」と現在のチームを率いるエウセビオ・ディ・フランチェスコ監督は語るが、実際サッスオーロはそうやって力をつけてきた。健全経営を続ける彼らがヨーロッパリーグ出場権を獲得するのも、そう遠い将来のことではないのかもしれない。
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