状態が上がってきた本田。復活した“右から中へ”
57分にボナベントゥーラが退場となりながらもパス本数、チャンスメイク数、クロス本数、1対1勝利数、シュート数で相手を上回る数字を記録。以前の絶不調時にもパス本数等で上回ることがあったが、これらは「だた持たされていただけ」。しかし、この日はしっかりとボールをつないでいる印象だった。
その中で本田圭佑も“良かった頃の姿”を取り戻しつつあった。
今季の本田のパフォーマンスを測る上で最も重要なデータともいえる「プレーエリア」では、敵陣でローマ戦の72.41%を上回る85.94%を記録。さらにアタッキングサードでは57.81%を記録し、その中でも中央が25%となっていた。
この本田の“右から中へ”の復活は、右サイドでコンビを組むSBアバーテの攻め上がりを促し、敵陣で55.56%という数値を引き出した。
そして、36分にはGKに防がれたものの、ゴール正面から良い形でシュートを放ち、71分にはシミュレーションの判定となったものの、カウンターの流れで自陣から激走してエリア内まで攻め込んだ。
当然、これらは得点にはつながっていないため、本田の評価を上げるようなものではなく、本人も悔しい思いしか残っていないだろう。それでも、ここまでの低調ぶりからは見違えるほどに状態が上がってきたことは事実だ。
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