昨季は苦杯をなめたサッスオーロ戦
14年1月の本田のセリエAデビュー戦で、イタリアの希望の星と見られているドメニコ・ベラルディが4得点を挙げたことは今も鮮烈な記憶だ。あの試合は意外な爆発力でジャイアントキリングを実行したが、本田がアジアカップのためにチームを離れていた1月6日の試合では、組織力も高めてミランに完勝していた。
ベラルディにイタリア代表のザザ、そしてバイエルンの下部組織出身のサンソーネで構成される3トップは、守備もまたしっかりとこなしたのだ。攻撃の際には両翼が下がり、4-5-1の布陣を形成してスペースを消し、精力的にプレスを掛ける。
ナポリ、ローマ相手に良い試合をし、先制も成功して舐めきっていたミランは、ことごとくこの網に引っかかった。そしてボールを奪われれば、彼らの流麗な速攻にやられる。得点力のみならず展開力も素晴らしいベラルディのミドルキックに操られ、サンソーネもザザも華麗なゴールを決めていた。
【次ページ】ミランの力は本物なのか?