54年W杯、独代表ヘルベルガー監督の再現はなし?
「クロップはヘルベルガーのように賭けに出るつもりはない」としたのは、2015年5月15日付の独大衆紙ビルトである。16日のブンデスリーガ第33節で、ドルトムントはボルフスブルクとアウェイで戦う。
30日には同じく両チーム同士によるDFBポカール(ドイツカップ)の決勝が予定されていることもあって、ビルト紙は「最後の試合を見据えて戦術と先発陣は賭けられるのだろうか?」という問いを設定した。つまり16日の試合でクロップは、カップ戦の決勝を見据えた戦術を取って、先発を組むのだろうか、ということである。
このことについてクロップは、1954年のW杯スイス大会を引き合いに出した。当時優勝した西ドイツ代表を率いたゼップ・ヘルベルガー監督は、ハンガリー代表に初戦で8点を奪わせておいて、決勝では3-2で勝利を収めている。
クロップは「そのやり方は簡単ではない」と述べて、16日のリーグ戦と30日のカップ戦の決勝の「両方でベストの編成で臨む」と語っている。同チームとのカップ戦の決勝が控えているからといって、ボルフスブルクとのリーグ戦で何か下手な賭けに出ることはないとのことである。
15日付のキッカー紙はボルフスブルク戦のドルトムントの先発予想を次のとおりとする。布陣は4-2-3-1である。
【GK】ランゲラク、【DF】右SBドゥルム、右CBソクラティス、左CBフンメルス、左SBシュメルツァー、【MF】ダブル・ボランチにギュンドアン、ベンダー、2列目は右からムヒタリヤン、香川真司、カンプル、【FW】オーバメヤン。
この予想が、クロップの言う「ベストの編成」に当たるかどうかだが、キッカー紙は右CBをスボティッチからソクラティスに、ボランチでケールをベンダーに代えた以外は、前節ヘルタ・ベルリン戦の先発メンバーのままとしている。ヘルタ戦を2-0で勝利していることを考えれば、このメンバーでボルフスブルク戦に臨んでもおかしくはない。