ズラタンが語る「結果重視」の正当性
5月2日に浦和がG大阪に1-0で勝利したあと、決勝ゴールを挙げたズラタン・リュビヤンキッチにチームが“退屈な”手法をとることについて聞いてみた。
「浦和は昨季のG大阪戦で良い試合をした。しかし、0-2で敗れてタイトルを失った」とG大阪が最終的に優勝したタイトルレースを振り返り、「今季の我々はよりスマートで忍耐強いチーム」と表現した。
「監督は、ただ我慢しながら引いてプレーすることを指示しているわけではない。できるだけ高い位置でプレーし、危険なパスを入れることにトライするよう要求している。しかし、状況によってはそれは難しい。昨季のG大阪戦では無理なパスからカウンターで失点を許した。彼らは我々がそうなることを予想し、ボールを奪って得点に繋げた」
おそらくファンにとってみれば、美しい試合ではないと思う。しかし、最後には勝ち点3を獲って首位にいることが最も重要なことだ。
もちろん、見栄えのないパフォーマンスで勝利を手にする方法を心得ているチームは浦和だけではない。サンフレッチェ広島がアウェイで川崎フロンターレに1-0で勝利した第10節で、ミハエル・ミキッチは同じ東欧出身のズラタンとほぼ同一の意見を述べた。
「もし優勝できるのであれば、自分がどのようにプレーするかは二の次だ」と35歳のクロアチア人MFは話し、「私にとってはそれが重要なことだ。チェルシーが2014/15シーズンにどのようにプレーしたかなんて5年後に誰が覚えている? 唯一そこにあるのはチェルシーが優勝したということだけ。それが私の意見だ」と語った。
「人々はフットボールを哲学から構築することに挑戦しようとする。しかし、フットボールはシンプルだ。ゴールを奪えば試合に勝ち、勝者になる」
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