課題を見つけた六反、監督の要求を理解する谷口
▼六反勇治
「もっと存在感と圧力を出していきたい」
昨季まで横浜F・マリノスで控え、今季も開幕3試合目からベガルタ仙台のスタメンに定着したこともあり、“サプライズ招集”と言われたが、落ち着いた中にも熱のこもったプレーで常連の3人に見劣りすることなくGKのメニューをこなした。
特に目立っていたのはクロスボールのキャッチからスローに移行する練習で、188cmという上背に増して存在感が出るのは無駄なく体を伸展させる能力によるものだろう。
「今で言えばノイアーが世界一だと思いますし、映像ではデ・ヘアとか体が大きい選手をよく見ている」と語る六反は体の使い方を日頃から意識している様だが、今回の合宿ではリカルドGKコーチから体の見せ方について教えられ、共感した。
Jリーグで何度かあった守備範囲での失点に関しては「手が届く範囲というのはしっかり止めたい」と自覚しつつも、守備範囲をさらに広げることの両方を高めていきたいという。そうした向上心が正式の代表選出につながる日も遠くないかもしれない。
▼谷口彰悟
「監督の求めることがだいぶ理解できた」と語る谷口は、もともと川崎Fで担うセンターバックと今回想定されるボランチの両方のポジションをこなせるが、中盤での本職のMFに見劣りしないパスの受け渡し、スモールとワイドの使い分けは代表でも目を見張るものがある。
特に2列目から飛び出すセンスは高いものがあり、守備的なポジションに入ってもチームの有効な飛び道具になりうる。
今回は実戦的に発揮されていないが、中盤の深い位置の空中戦やセットプレーで高さを加えられる利点は他のMFに無い強みであり、今回の刺激をさらなる成長につなげていけば面白い存在だ。
【次ページ】快足飛ばす浅野、相手DFの脅威に