存在感を放った4人の選手
日本代表は2日間の国内合宿を終え、2日目の午後練習はハリルホジッチ監督の「メルシー(ありがとう)」というフランス語で締めくくられた。
台風の影響も心配されたが、合宿を熱望した指揮官の基本哲学や方向性を伝え、また選手に個別の課題に向き合わせる意味で有意義なものになった様だ。
その中で代表候補に初選出の7人や久々招集の選手も自分の持ち味を出しながら練習を消化したが、筆者の目線で特に印象深かった4人をピックアップする。
▼遠藤康
左足のテクニックはJリーグで良く知られるところだが、複数の選手で移動しながらのパス練習などで正確なファーストタッチと素早いパスを繰り返し、時に右足のタッチを織り交ぜながら、ミニゲームでも起点として柔軟にボールを捌いていた。
3人が縦に並び、後ろからのクサビのパスを前の選手が落とし、2列目のスルーパスに前の選手が飛び出す練習では3つの全ポジションで高いクオリティを出しており、シュートもほとんどが枠を捉えるなど、幅広く攻撃に絡める資質を示した。
鹿島と異なるトップ下に関しては「前を向いたらできると思いますけど、常にボールに絡まないといけないポジション」と語る。“攻守の切り替えと判断スピード”を代表定着に向けた課題と捉えているが、Jリーグの試合でもチームメートの柴崎岳などと切磋琢磨しながら高めていけば代表につながるはずだ。
また現時点で「全く考えていない」と語るが、左利きということもあり、正式な日本代表に選ばれればハリルホジッチ監督が改善を目指すセットプレーのキッカーとしても重要な戦力になってくるかもしれない。