バルサにカウンターのアクセントを加えたルイス・エンリケ監督
ホームで3-0以上の勝利を収めた9クラブは、ブンデスではパーダーボルン、ハノーファー、ブレーメン、ホッフェンハイム、HSV、フランクフルトという下位クラブ勢で、CLではCSKAモスクワ、シャフタールとポルトの“第2、第3勢力”のクラブばかり。
逆にボルフスブルク、ボルシアMG、マンチェスター・シティといった強敵相手には計2勝1分け3敗と負け越しているのが現実だ。
また、バルサを4-0で破った12-13シーズンはカンプ・ノウでの2ndレグでも3-0と快勝している。これはバルサのモチベーションの低下も要因の1つであることも考えられる。つまり、今季は全く逆のパターンでバイエルンがホームで惨敗する可能性も少なくはないことの証明ともいえるだろう。
対するバルセロナは盤石の状態。ジェレミ・マテューに負傷欠場の可能性があるものの、そのほかに目立った欠場者はいない。9日のレアル・ソシエダ戦でも2-0と勝利し、2位レアル・マドリーとの勝ち点差を4に広げてリーガ制覇も大きく近づいた。
CLでのアウェイ戦でもグループステージのPSG戦では2-3で敗れたものの、その後は4連勝。その間、マンチェスター・シティに2-1、PSGとのリベンジマッチも2-0と、“第1勢力”を相手に白星を挙げた。
揚げ足を取ろうと思えばいくらでも取れてしまうペップ・バイエルン。とはいえ、ブンデスリーガ3連覇を成し遂げた実力は偽物ではなく、0-3からの逆転も決して不可能と言い切れるものではない。
一方で、シーズン当初は多くの批判を受けながら、グアルディオラ監督就任以降“ポゼッション至上主義”だったバルサにカウンターというアクセントを加えたルイス・エンリケ監督。
果たして、真に優れたバルサOBの指揮官は生え抜きのOBか、“禁断の移籍”を乗り越えたOBか、その答えはもうすぐだ。
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